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論文

Measurement of a time dependent spatial beam profile of an RF-driven H$$^-$$ ion source

和田 元*; 神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 笹尾 眞實子*

Review of Scientific Instruments, 91(1), p.013330_1 - 013330_5, 2020/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:21.33(Instruments & Instrumentation)

イオンは、低周波電磁誘導がそのターゲットとなるイオンを含む荷電粒子の輸送を駆動するプラズマシースを介してイオン源から引き出される。負水素イオン(H$$^-$$)生成のためのイオン源ではMHz帯の高周波交流源がプラズマを励起している。狭い入口のスリットを持った高速ビーム電流計測システムを用いることで、2MHzの高周波源で行動したイオン源から引き出したH$$^-$$ビームのAC成分の強度についての空間分布の調査を行うことができた。ビーム揺動の空間分布は、ビーム中心では周辺部に比べてより小さい揺動であることが分かった。

論文

核データ研究の最前線; たゆまざる真値の追及、そして新たなニーズへ応える為に,3; 核分裂データの最前線; 実験と理論

西尾 勝久; 千葉 敏*

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 59(12), p.717 - 721, 2017/12

核分裂は原子力エネルギー利用の基礎となる現象であるが、その複雑さのため質および量ともに限られた実験データを現象論によって記述し、核データとして利用されるにとどまっていた。近年、新規の実験技術確立に加え高性能計算機を活かした理論計算に大きな進展があったので、最新成果を見ながら議論する。

論文

X-ray absorption spectroscopy in the heavy Fermion compound $$alpha$$-YbAlB$$_4$$ at high magnetic fields

寺島 拓*; 松田 康弘*; 久我 健太郎*; 鈴木 慎太郎*; 松本 洋介*; 中辻 知*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 84(11), p.114715_1 - 114715_4, 2015/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:34.89(Physics, Multidisciplinary)

$$alpha$$-YbAlB$$_4$$ shows strong valence fluctuation as well as heavy fermion behavior at low temperatures. It has been theoretically suggested that the quantum criticality owing to the valence fluctuation found in Yb ions plays an important role in the peculiar properties of this material. In this work, we measured the X-ray absorption spectra (XAS) and X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) at the L3 edge of Yb ions in high magnetic fields of up to 40 T. It is found that the XAS are almost independent of the magnetic field at 2 K, which proves that there is no significant valence change in this field range. The XMCD spectrum exhibits a distinct negative peak at the low-energy side of the L3 edge as well as the main positive peak near the white line. The negative XMCD peak is attributed to the quadrupole transition between the 2p and 4f states, and gives us microscopic information on the 4f state. This finding supports the recent theoretical proposal that $$|J_Z=pm5/2rangle$$ is the ground state of the localized Yb magnetic moment, where $$J_Z$$ is the z-component of the total angular momentum of Yb$$^{3+}$$.

論文

Synchrotron X-ray spectroscopy study on the valence state and magnetization in $$alpha$$-YbAl$$_{1-x}$$Fe$$_x$$B$$_4$$ ($$x=0.115$$) at low temperatures and high magnetic fields

寺島 拓*; 松田 康弘*; 久我 健太郎*; 鈴木 慎太郎*; 松本 洋介*; 中辻 知*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 592(1), p.012020_1 - 012020_6, 2015/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:43.19(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

価数転移に伴う量子臨界現象が理論的に提案され、希土類金属間化合物における価数揺動現象が注目を集めている。最近、$$beta$$-YbAlB$$_4$$がチューニングなしで量子臨界を示すことと強い混合原子価状態にあることが見出された。この研究では我々は$$alpha$$-YbAl$$_{1-x}$$Fe$$_x$$B$$_4$$ ($$x=0.115$$)について磁化曲線とX線吸収を測定した。この物質は、局所的には$$beta$$-YbAlB$$_4$$と同一構造をもつ多形である。磁化測定とX線測定はそれぞれ55Tと40Tまで行った。Yb価数のわずかな上昇が磁化曲線が傾きの変化を示す磁場で観測された。

論文

Temporal variation of density fluctuation and transport in reversed shear plasmas on JT-60U

竹永 秀信; 大山 直幸; Bruskin, L. G.*; 間瀬 淳*; 滝塚 知典; 藤田 隆明

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A401 - A408, 2006/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:21.5(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uの負磁気シアプラズマにおいて、ペレット入射や電子サイクロトロン入射等の外部摂動を与えた場合に、閉じ込め性能のさらなる改善が観測されている。本発表では、その時の密度揺動と粒子輸送,イオン・電子熱輸送の変化について報告する。強い内部輸送障壁を形成した後にペレットを入射した放電では、内部輸送障壁での密度揺動レベルの顕著な減少が観測された。この時の粒子・熱バランス解析結果は、粒子輸送とイオン熱輸送は低下しているが、電子熱輸送は低下していないことを示している。一方、電子サイクロトロン入射時には、密度揺動レベルの低下を伴わない閉じ込め改善が観測されている。この時、粒子輸送とイオン熱輸送は変化しないが、電子熱輸送が低下することが観測されている。上記結果は、測定された密度揺動は粒子輸送・イオン輸送には強く関連しているが、電子熱輸送との関連は弱いことを示している。この結果は、粒子輸送・イオン熱輸送と電子熱輸送が、異なる空間スケールを持つ揺動で支配されていることを示唆している。さらに、電子サイクロトロン入射時に密度揺動が減少した放電もあり、その時の輸送特性についても報告する。

論文

CT injection experiment in JFT-2M

小川 宏明; 小川 俊英; 都筑 和泰; 川島 寿人; 河西 敏*; 柏 好敏; 長谷川 浩一; 鈴木 貞明; 柴田 孝俊; 三浦 幸俊; et al.

Fusion Science and Technology, 49(2), p.209 - 224, 2006/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:24.11(Nuclear Science & Technology)

JFT-2Mでは、コンパクト・トロイド(CT)入射による先進的燃料補給法の開発を進めてきた。JFT-2Mの実験において、初めてHモードプラズマ中にCTを入射することに成功し、Hモードとの両立を確認した。その際の粒子補給効率として最大40%を得た。また、トカマク中でのCTの上下方向のシフトや反射といったトカマク磁場との相互作用に起因するCTの挙動を実験的に解明した。さらにCT入射直後に発生する磁気揺動の解析から、この揺動がCT磁場とトカマク磁場との磁気リコネクションを通じた粒子解放過程に関連することを明らかにした。同時に、入射装置の改良によるCTパラメータ(密度,速度)の向上や湾曲輸送管を用いたCT輸送実験を行い大型装置に適用する際の技術開発を進めた。

論文

トカマク核融合プラズマを光で見る

三浦 幸俊

光科学研究の最前線, p.142 - 143, 2005/08

運動シュタルク効果によるトカマクプラズマの電流分布の計測,位相共役鏡を用いたレーザー散乱計測,揺動計測等の光を用いた計測により、トカマクプラズマを制御し、またその新しい姿を見ることができてきた。その微細な測定結果は高速な並列計算機を用いたシミュレーションとの比較を可能にし、双方の進歩により、新しい研究の展開につながると期待される。

論文

Transient electron heat transport and reduced density fluctuation after pellet injection in JT-60U reversed shear plasmas

竹永 秀信; 大山 直幸; 諫山 明彦; 稲垣 滋*; 滝塚 知典; 藤田 隆明; 三浦 幸俊

Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 29C, 4 Pages, 2005/00

強い内部輸送障壁(ITB)を有するJT-60Uの負磁気シアプラズマにおいて、ペレットを入射した直後に、密度揺動の低下を示す反射計スペクトルの変化を得るとともに、中心密度や蓄積エネルギーの増加が観測された。ペレット入射前後での粒子及びパワーバランス解析では、実効的粒子拡散係数とイオン熱拡散係数の低下が観測されたが、電子熱拡散係数の低下は観測されなかった。密度揺動と電子系熱輸送の関係を明らかにするために、ペレット入射から20msまでの過渡輸送解析を行った。ペレットの侵入位置はITBの外側(r/a=0.8近傍)であり、ペレット溶発によるコールドパルスがITB領域に到達した後に、反射計スペクトルが変化している。コールドパルスの伝搬による電子温度の時間変化を説明するためには、反射層近傍の内側ITB領域で熱拡散係数が減少、外側ITB領域で増加させる必要があることを明らかにした。内側ITB領域での熱拡散係数減少の時間スケールは、反射計スペクトル変化の時間スケールより緩やかであり、電子温度分布の変化の時間スケールと同程度である。この結果は、電子温度分布がペレット入射前と同程度に回復した時刻でのパワーバランス解析と矛盾しない。このことは、電子系の熱輸送が測定された波数領域の密度揺動と直接的に関連していないことを示していると思われる。

論文

Density fluctuation measurement at edge and internal transport barriers in JT-60U

大山 直幸; Bruskin, L. G.*; 竹永 秀信; 篠原 孝司; 諫山 明彦; 井手 俊介; 坂本 宜照; 鈴木 隆博; 藤田 隆明; 鎌田 裕; et al.

Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A355 - A361, 2004/05

 被引用回数:11 パーセンタイル:34.74(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60では輸送障壁における密度揺動計測を行うため、ミリ波反射計の開発を進めてきた。原理的に反射計の信号だけで密度揺動の強度を評価することはできないため、2次元フルウェーブシミュレーションコードを用いて反射計信号を模擬し、実際の反射計信号と統計的指標を比較することで密度揺動の強度を評価する解析手法を確立した。Hモードペデスタル部の計測では揺動の強度と波数を同時に決定することができ、密度揺動が1/6以下に低下するとともにポロイダル波数が減少することが明らかになった。一方、内部輸送障壁を持つプラズマにペレット入射を行った際に観測された反射計信号急減時の評価では、密度揺動が1/2以下に低下していることが明らかになった。

論文

Theoretical modeling and application of microwave reflectometry to plasma turbulence study

Bruskin, L. G.*; 大山 直幸; 間瀬 淳*; 篠原 孝司; 三浦 幸俊

Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.6, p.318 - 321, 2004/00

プラズマ中の密度揺動のポロイダル波数スペクトルと揺動強度を定量的に評価するために、単一周波数のマイクロ波反射計の理論モデルを開発した。このモデルは、ボルン近似のもとでプラズマ中をOモードで伝播する電磁波の2次元波動方程式解析解に基づいている。この解析解は弱い密度揺動だけが存在している場合にポロイダル波数分布を完全に再現できる。また、波数スペクトルが等方であることを仮定することにより、揺動振幅を決定することも可能である。このモデルをJT-60装置のOモード反射計で測定した結果に適用し、プラズマ中の密度揺動の解析を行った。

論文

Singular value decomposition analysis of multichannel electron cyclotron emission signals of tokamak plasma

諫山 明彦; 岩間 尚文*; 細田 陽介*; 佐武 慎介*; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰

Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 42(3), p.L329 - L331, 2003/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:10.73(Physics, Applied)

一般に多チャンネルの計測装置のデータセットは行列で表現でき、そのデータに行列演算を施すことにより新しい信号処理手法が確立できることが期待できる。今回、20チャンネル回折格子型分光装置により測定した電子温度分布データに特異値分解を適用し、特異値・特異行列の特徴を調べた。その結果、電子温度の平衡成分は特異値が最も大きい特異行列でほぼ表現できることがわかった。さらに、空間的に局在した不安定性がプラズマ中に存在するデータの場合は、特定の特異行列に不安定性を表現する成分が現れ、不安定性の分離が可能であることがわかった。また、特異値の小さい特異行列はノイズ成分を構成していると考えられるが、実際、特異値の大きい項のみ取り出すことによりS/N比を改善することができた。このことは特異値分解により、データセットのノイズ除去とともにデータ圧縮もできることを示唆している。

論文

Recent progress in tokamak physics toward ITER

岸本 浩; 白井 浩

Proceedings of 3rd International Sakharov Conference on Physics, p.185 - 200, 2003/00

核融合を利用したエネルギー開発は、大型トカマクからITERへ、さらに原型炉へと展望が拡がる時期にさしかかっており、将来を見据えた先進的なトカマク運転の研究が精力的に進んでいる。先進トカマク運転では、プラズマ内部に形成される内部輸送障壁 (ITB) の積極的な利用を中心に据えている。ITBでは静電揺動が顕著に抑制されるため熱輸送が減少する。これによりエネルギー閉じ込め性能が飛躍的に改善し、核融合エネルギー増倍率は1.25に達した。ITBにおける強い圧力勾配は、ブートストラップ電流と呼ばれる自発電流を生成し、JT-60では既に全電流の80%を自発電流で生成するプラズマも得ている。このことにより、従来電磁誘導でプラズマ電流を生成するためパルス運転にならざるをえないとされてきたトカマク運転に、連続運転への道を開いた。ITB を有する先進運転では、長時間にわたり高プラズマ圧力を維持する必要があるため、MHD不安定性が懸念されているが、外部電流駆動による電流分布制御やプラズマ表面近傍に設置したコイルにより、抑制する手法が開発されている。核燃焼実験を実施するITERでは、高プラズマ圧力により自己形成するプラズマの密度・温度分布と電流分布を、少ない外部入力で制御することが重要な課題である。

論文

A New diagnostic method for electromagnetic field patterns of fast waves during FWCD experiments in JFT-2M

三枝 幹雄*; 金澤 貞善*; 小川 俊英; 川島 寿人; 菊池 一夫; 井戸 毅*; 福山 淳*

Nuclear Fusion, 42(4), p.412 - 417, 2002/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:6.81(Physics, Fluids & Plasmas)

トロイダルプラズマ中での速波電磁界分布の新しい診断法を開発した。JFT-2Mの速波電流駆動(FWCD)実験において、2つの近接した周波数を持つ速波を入射し、そのビート波周波数のポテンシャル揺動分布を重イオンビームプローブ(HIBP)計測によって検出できた。ポテンシャル揺動の強度は電子温度の減少とともに増大した。これは、電子ランダウ減衰による波の吸収が電子温度に依存することを示す。測定したポテンシャル揺動は理論計算による予測とおおむね一致することを確認した。

論文

Runaway current termination in JT-60U

玉井 広史; 芳野 隆治; 徳田 伸二; 栗田 源一; 閨谷 譲; Bakhtiari, M.; Khayratdinov, R. R.*; Lukash, V.*; Rosenbluth, M. N.*; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 42(3), p.290 - 294, 2002/03

 被引用回数:34 パーセンタイル:70.69(Physics, Fluids & Plasmas)

ディスラプション時に発生する逃走電子電流は、第一壁の損耗をもたらすことが懸念されている。そこで、JT-60Uにおいて、発生した逃走電子を遮断するために表面安全係数(q$$_{s}$$)を下げる方法を開発した。q$$_{s}$$が減少して、2または3となったときに発生する強い磁場揺動によって逃走電子電流が消滅することを実験的に明らかにした。その消滅機構として、プラズマ周辺部に形成される低温の磁気バブルによる磁気面の変形を通した逃走電子の閉じ込め劣化を考察した。また、磁場揺動に伴って放出される逃走電子のエネルギーによる第一壁の熱負荷と、逃走電子遮断時にバッフル板に流れるハロー電流の測定・解説結果から、本遮断方法では逃走電子による第一壁の損耗を低減できることを示した。

論文

High-resolution photoemission spectroscopy of Yb$$_{2}$$Co$$_{3}$$X$$_{9}$$(X=Ga and Al)

岡根 哲夫; 藤森 伸一; 井野 明洋*; 藤森 淳*; Dhar, S. K.*; Mitra, C.*; Manfrinetti, P.*; Palenzona, A.*

Physica B; Condensed Matter, 312-313, p.349 - 351, 2002/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Condensed Matter)

Yb$$_{2}$$Co$$_{3}$$X$$_{9}$$(X=Ga,Al)は、X=Alでは近藤格子系となりT$$_{N}$$=1.2Kで反強磁性秩序を示すのに対して、X=Gaでは価数揺動系となりパウリパラ常磁性基底状態をとる。本研究では高エネルギー分解能光電子分光によりフェルミ準位近傍の電子状態を調べ、近藤格子系から価数揺動系への物性の変化を電子状態の観点から理解することを目的とした。実験結果では、X=Gaの化合物では明瞭に近藤ピークが観測できたのに対して、X=Alの化合物ではフェルミ準位近傍に構造は見つからなかった。これは不純物アンダーソンモデルによるスペクトル解析から、これらの物質の特性温度の違いを反映したものとして理解される。

論文

Relations among potential change, fluctuation change and transport barrier in the JFT-2M tokamak

三浦 幸俊; 井戸 毅*; 神谷 健作; 浜田 泰司*; JFT-2Mグループ

Nuclear Fusion, 41(8), p.973 - 979, 2001/08

 被引用回数:16 パーセンタイル:47.3(Physics, Fluids & Plasmas)

これまでのL/H遷移時における電場測定の時間分解能は約1ミリ秒であり、Hモードと電場変化の対応のみが示されただけであり、電場の分岐現象が起こりHモードに至るかどうかは必ずしも自明ではなかった。重イオンビームプローブ(HIBP)計測による高速・電位・揺動測定により、L/H遷移時のプラズマ境界における空間電位変化の時間スケールを明らかにし、多くの理論的考察で示されている「電場構造の変化によるL/H遷移(輸送障壁形成)」に関して実験的根拠を与えた。また、P$$_{NBI}$$~閾値電力の場合においては、閉じ込めが鋸歯状振動ごとに段階的に改善されていくケースがあることを利用し、この閉じ込め改善の初期における電場勾配から、もし電場勾配が閉じ込め改善に重要な役割を担っており、その勾配に閾値が存在すると仮定すると、その閾値は、(1.2$$pm$$0.4)$$times$$10$$^{3}$$kV/m$$^{2}$$以下であることを明らかにした。

論文

Collapse of density pedestal by giant ELM on JT-60U

大山 直幸; 篠原 孝司; 鎌田 裕; 三浦 幸俊; 及川 聡洋; 竹治 智

Plasma Physics and Controlled Fusion, 43(5), p.717 - 726, 2001/05

 被引用回数:22 パーセンタイル:57.57(Physics, Fluids & Plasmas)

ELMによるペデスタル崩壊の物理機構を理解することは、ELMに伴う瞬間的な熱・粒子パルスによるダイバータ板の損傷を防ぐために重要である。このようなELM研究には、個々のELMについての詳細な計測が不可欠であるが、高時間・高空間分解をもつ計測器が必要なためこれまであまりなされていない現状である。JT-60Uでは、高時間・高空間分解をもつマイクロ波反射計を用いてペデスタル部の計測を行い、ELMにより密度分布が崩壊していく様子を観測することに成功した。ELMの崩壊は、おもに、前兆振動フェーズ、崩壊フェーズ、回復フェーズ、緩和フェーズの4つに分類することができ、それぞれの特徴的時間幅は200-500$$mu$$s,100-350$$mu$$s,200-500$$mu$$s,60-10msである。ペデスタルの肩部近傍における密度崩壊は約7cm内側に達していることがわかった。また、密度分布が崩壊し始めてからD$$alpha$$線の強度が上がり始めるまでに130-220$$mu$$sの時間遅れが生じており、スクレイプオフ層を磁力線に沿って粒子が移動する時間と同程度であることが明らかになった。ELMの前兆振動フェーズでは、$$pm$$1cm程度の密度揺動がはっきりと観測されているが、磁場揺動にはこのような前兆振動は観測されなかった。

報告書

可視化容器を用いたJCO沈殿槽の溶液注入試験

渡辺 庄一; 三好 慶典

JAERI-Data/Code 2001-008, 62 Pages, 2001/03

JAERI-Data-Code-2001-008.pdf:17.38MB

JCO沈殿槽の臨界事故における、ウラン溶液注入時の界面挙動を把握することを目的として、沈殿槽の胴体部及び下部鏡板部の形状寸法を模擬した可視化容器(透明容器)を製作し、ウラン溶液注入時を再現した可視化試験を行った。注入液の容器内への拡散状態,可視化容器内への模擬溶液注入時の液面の揺動(スロッシング),ボイドの巻き込み状態等を観察するとともにビデオ撮影した。また、溶液注入時の液面の変動量及び平均上昇液位は、容器内に垂直配置した直読式水深棒を用いて測定した。溶液注入時のボイドの巻き込み量は局所的であった。注入初期の液面の高低差は$$pm$$3mm程度であり、注入終了時で$$pm$$2mm程度に減少したことから、液面揺動量は平均液位に対して1%程度以内と考えられる。

論文

Compact toroid injection as fueling in the JFT-2M tokamak

小川 俊英; 小川 宏明; 三浦 幸俊; 新美 大伸*; 木村 晴行; 柏 好敏; 柴田 孝俊; 山本 正弘; 福本 直之*; 永田 正義*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 290-293, p.454 - 458, 2001/03

 被引用回数:7 パーセンタイル:48.68(Materials Science, Multidisciplinary)

JFT-2Mではコンパクト・トロイド(CT)入射による燃料供給の研究を行っている。CT入射実験はシングルヌル・ダイバータ配位で、トロイダル磁場B$$_{T}$$=0.8~1.3T,プラズマ電流I$$_{p}$$=140~240kAの条件で行った。CT入射装置からトロイダル方向に67.5度離れた垂直方向の軟X線検出器アレイでCT進入の様子を観測した。B$$_{T}$$=0.8TではCT入射直後、OH及びNBI加熱プラズマ中で大半径方向に非対称な軟X線分布の形成を観測した。同時に50$$mu$$s程度継続する大振幅の磁気揺動($$geq$$100kHz)を観測した。CTの速度がプラズマ入射ではこれまでの最高の300km/sが得られ、この時の電子密度の上昇率は1.2$$times$$10$$^{22}$$m$$^{-3}$$/sに達した。これはこれまでの実験条件($$nu_{CT}$$~200km/s)で得られた値の約3倍に相当する。上記の条件ではCT入射直後に軟X線検出器の高磁場側端チャンネルを含むすべてのチャンネルに応答があった。同じトロイダル磁場強度では、より運動エネルギーの大きいCTほど進入が深く、またCTの進入が深いほどCT入射直後の線平均電子密度の上昇率が高くなることが明らかになった。

論文

Electron temperature perturbations measured by electron cyclotron emission diagnostic systems in JT-60U

諫山 明彦; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰; 鎌田 裕; 井手 俊介; 池田 佳隆; 高橋 幸司; 梶原 健; 濱松 清隆; et al.

Fusion Engineering and Design, 53(1-4), p.129 - 135, 2001/01

 被引用回数:12 パーセンタイル:64.73(Nuclear Science & Technology)

JT-60Uにおいて電子温度揺動を測定するための電子サイクロトロン放射(ECE)診断装置及びそれによる測定結果について記述されている。1999年にヘテロダインラジオメータシステムが拡張されてチャンネル数が24になり、176~200GHzのECEを測定することができるようになった。このヘテロダインラジオメータシステムにより、高$$beta_{p}$$Hモード放電で観測される磁気島の位置や構造が測定できるようになった。また、回折格子型分光装置を用い、電子サイクロトロン加熱や電子サイクロトロン電流駆動を行っているときのm/n=1/1モード(m,nはそれぞれポロイダルモード数及びトロイダルモード数)や鋸歯状振動の挙動を調べた。その結果、電子サイクロトロン(EC)波入射時にはm/n=1/1の磁気島幅が減少することがわかった。また、q=1面付近にEC波を入射することにより鋸歯状振動周期が顕著に増大することがわかった。

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